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知らない人と対話する

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12月のはじめ、ご案内をもらいアラブ・イスラーム学院の公開シンポジウムに参加させていただきました。

イスラーム研究の第一人者の方々の生の声による講義はたいへん興味深いものであるのと同時に、私の普段気にしていることとも合致のいくロジックもありました。

シンポジウムのテーマは「対話」。「対話」をテーマにする際に大事にされていたのは「マディーナ憲章」でした。

マディーナ憲章とは、預言者ムハンマドが迫害を受けたメッカからヒジュラ(聖遷)によって辿り着いた街ヤスリブにて対立していたユダヤ人とアラブ人を共存させた大切な盟約文だそうです。

このマディーナ憲章、日本の歴史上重要な「十七条憲法」と酷似した点があると言われる先生がいらっしゃいました。(イスラーム研究家、水谷周先生)
「和をもって貴しとし、逆ろうことなきを宗とせよ。模範の仏、教えの法、実践する人として僧を三つの柱とする」これは十七条憲法の有名な一文です。この聖徳太子によって制定されたといわれる日本の古い憲法と、遠いアラブの預言者が作ったマディーナ憲章がよく似ているというのです。聖徳太子が「和」というものは「ウンマ(共同体)」と確かによく似ています。


水谷先生は共通点を以下のように抽出されていました。

・共同体員は、協調することを重視する
・善を勧め、悪を懲らしめる
・論は話し合って収めること
・より公という高次元の価値を認めること
・互いの礼儀と誠実さ

日頃のニュースで見かける「イスラーム」という言葉のギャップを感じます。日本人の心にもすんなりと入ってくる、そして重要な、人間のテーマです。
マディーナ憲章の言葉では「ユダヤ教徒は彼らの宗教、信者は信者の宗教を持つ」と書かれています。つまり宗教は異なっても公の次元で話し合って共存していこうとムハンマドは唱えています。さらに、このことを誰よりも忠実に守られているのはアッラーだとも記しているのです。

基本的ですが、しかし重要なことを再認識できた機会となりました。


何よりも信じられる唯一の神様に出会えた人はきっと幸運ですし、その真理の中で生きることはきっとその人にとってとても大切なことなのだと思います。

それを信仰のない他者に強要しないことといのは決して楽なことではないはずです。孤独を感じることもあるかもしれないし、不安もあるかもしれません。

しかし、何よりも大切なのは信仰を広めることではなく「対話」だということ。これを、信仰のある人もない人も別の宗教を信じる人もお互いに理解することが人間にとって大事だということは歴史的にわかっていることです。

私は、入信の告白をしている宗教はありませんが、唯一の神様を信じるひとや、違う考え方生き方の人、知らない文化に生きる人に対しての「対話」の必要性は信じられると思いました。少なくとも、この日、イスラームへの理解は身体的にもさらに深まったと感じました。

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お昼ごはんをいただきました。イスラーム学院の卒業生の方や教授、ムスリムの皆さんに混ぜていただき優しく楽しい時間を過ごさせていただきました。やはり、食べることは一番の対話です。

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このケーキ甘過ぎなくてとても美味しく、そしてかわいい。みんなでつつきながら美味しくいただきました。ちなみに女性だけでお食事をいただくフロアがありそこでいただきました。

これからも様々な世界と対話をしたい、そう思いました。

(む)